健康管理には定期的なトリミングを
わんちゃんの種類によっては、⽑が抜けにくい代わりに、⽑が伸びます。
⽑が伸び放題になったままだと、⽑⽟の原因になります。
⽑⽟ができた部分や⽑が密になっている部分に、細菌が増え、⽪膚病の原因になることがあります。
また、毛玉で皮膚がひっぱられて、わんちゃんのストレスにつながることもあります。
毛があまり伸びない種類のわんちゃんでも、上手に毛が抜けかわらず、いらない毛が新しく生えてきた毛と重なって体に残っていることもあります。二重に毛があることで通気が悪くなり、フケが出ることもあります。
定期的にトリミングしてあげることで、⽪膚や⽑は清潔でよりよい健康を保つことにつながるのです。
わんちゃんのトリミングには、⼈の美容院と⽐べて、なが〜い時間が必要です。お預けしてお迎えまでの間、わんちゃんたちがどんなふうにトリミングしてもらっているのか、みてみましょう。
ねこちゃんは起きている時間の大半を“毛づくろい”にあてています。
つまり、わんちゃんに比べて、トリミングの必要がないということ。
ただし、長毛のねこちゃんで、汚れがついてしまって毛玉ができたり、高齢の子でも毛づくろいできなくなっていたりする場合は、ケアが必要です。
トリミングの流れ
-
受付で、飼い主さんとわんちゃんと⼀緒にカウンセリングをします。
カットもある⼦は、カットするスタイルや⻑さなどを細かくお聞きします。
このときに、もし⽪膚病がある場合は、それに応じたシャンプーを提案します。
-
トリミングに来る⼦は様々。⽪膚病がある場合はそれにあったシャンプーが必要になります。
また、⼼臓病など持病を持っている⼦は、それを考慮した上でトリミングを⾏う必要があります。
もしもトリミング中に具合が悪くなったらいけないので、事前に診察をするのです。
-
皮膚の状態を見て、毛の汚れがキレイに取れるように下洗いをします。
このとき脂っぽい子やフケが多い子は、下処理もします。
-
わんちゃんには、お尻のあたりに、肛⾨腺という分泌腺があります。
においがきついものなので、シャンプーの前に分泌腺を絞って、分泌物をキレイに洗い流します。
-
シャンプーは、⽪膚の状態に合わせて使い分けをしています。
何も⽪膚のトラブルがない⼦には、低刺激の天然ハーブシャンプーを使⽤しています。
⽪膚のトラブルがある場合は、脂の分泌が多い⼦には脂を取り除く効果があるシャンプーを、乾燥肌の⼦には、保湿がしっかりしたシャンプーを、というふうに、シャンプーを選んで使⽤しています。
-
シャンプーが残っているだけでも、⽪膚のトラブルの原因に!
なので、シャンプーをしっかり洗い流します。
顔まわりもしっかり洗い流してあげます。
-
しっかり⽔気をとり、タオルドライ。
この⼯程をしっかりしてあげることで、ドライヤーを使⽤する際、乾きが早くなります。
-
保湿スプレーをして、タオルで包み保湿効果を高めます。
私たち人間でいう、化粧パックみたいなかんじ♪
-
ドライヤーの種類や風量向きなどを細かく変えながら、ブラシを使って、少しずつ乾かしていきます。
乾ききっていないと、あとから皮膚炎を起こしてしまうので、足の裏の細かいところまで、しっかり乾かしてあげます。
-
爪が伸びっぱなしになっていると、それに伴って血管が伸び、なかなか短く切れなくなってしまうのです。
あまりにも爪が伸びすぎていると、爪が折れて出血する原因に。
ちょうどいい長さを維持するためにも、爪切りは定期的にしてあげた方がいいんですよ♪
-
耳そうじをします。
耳の中に毛が生える種類のわんちゃんは、このとき、耳の毛を抜いてあげます。
耳の中に毛が生えたままになっていると、毛に汚れがからまり、外耳炎の原因になってしまうのです。
-
⾜の裏の⽑をカットしてあげます。
⾜の裏の⽑は、伸びすぎていると、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。それによって、指間炎などの⽪膚病を引き起こすことも。
また、フローリング等で滑る原因にもなります。なるべく短く保っておきたいですね。
-
カウンセリングしたカット内容に合わせてカットしていきます。
何種類ものバリカンやハサミを使い分けながら、仕上げていきます。
毛の流れやクセを見ながら、スムーズな毛の流れを作り出します。そうすることで、毛が伸びてきてもバランスよく見えて、カットの雰囲気が長持ちできます。
-
一旦わんちゃんを歩かせてみて動きをつけます。
この動きで出てきた毛などをカットして修正します。
サイsごにドライヤーでカットした毛をとばして完了。
トリミングって、⼈の美容院と違って、とてもたくさんの⼯程がありますよね。
トリミングの工程の中には、わんちゃんのリフレッシュのために、何度もクールダウンする時間を設けてあるんですよ。
わんちゃんたちは、トリミングをする!という心構えがないだけに、動いたり、時に嫌がったりすることもあります。
それを上手にあやしながら、トリミングするのが、トリマーさんたちなのです。
たくさん時間がかかる分、わんちゃんもお疲れだと思います。
トリミングの⽇は、わんちゃんをゆっくり寝かしてあげてくださいね。