健康管理には定期的なトリミングを
わんちゃんの種類によっては、⽑が抜けにくい代わりに、⽑が伸びます。
また、⽑があまり伸びない種類のわんちゃんでも、上⼿に⽑が抜けかわらず、いらない⽑が新しく⽣えてきた⽑と重なって体に残っていることもあります。
⽑が伸び放題になったままだと、⽑⽟の原因になります。
⽑⽟ができた部分や⽑が密になっている部分に、細菌が増え、⽪膚病の原因になることも‧‧‧。
定期的にトリミングしてあげることで、⽪膚や⽑は清潔でよりよい健康を保つことにつながるのです。
わんちゃんのトリミングには、⼈の美容院と⽐べて、なが〜い時間が必要です。
お預けしてお迎えまでの間、わんちゃんたちがどんなふうにトリミングしてもらっているのか、みてみましょう。
トリミングの流れ
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受付で、飼い主さんとわんちゃんと⼀緒にカウンセリングをします。
カットもある⼦は、カットするスタイルや⻑さなどを細かくお聞きします。
このときに、もし⽪膚病がある場合は、それに応じたシャンプーを提案します。
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トリミングに来る⼦は様々。⽪膚病がある場合はそれにあったシャンプーが必要になります。
また、⼼臓病など持病を持っている⼦は、それを考慮した上でトリミングを⾏う必要があります。
もしもトリミング中に具合が悪くなったらいけないので、事前に診察をするのです。
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まずはシャンプー前のブラッシングで、いらない抜け⽑をしっかり取り除きます。
それと同時に、⽑⽟部分をキレイに処理していきます。
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⽖が伸びすぎていると、⽖が折れて出⾎する原因に。
また、⽖が伸びっぱなしになっていると、それに伴って⾎管が伸び、なかなか短く切れなくなってしまうのです。
ちょうどいい⻑さを維持するためにも、⽖切りは定期的に⾏ったほうがいいのです。
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⽿そうじをします。
⽿の中に⽑が⽣える種類のわんちゃんは、このとき、⽿の⽑を抜いてあげます。
⽿の中に⽑が⽣えたままになっていると、⽑に汚れがからまり、外⽿炎の原因になってしまうのです。
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⾜の裏の⽑をカットしてあげます。
⾜の裏の⽑は、伸びすぎていると、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。それによって、指間炎などの⽪膚病を引き起こすことも。
また、フローリング等で滑る原因にもなります。なるべく短く保っておきたいですね。
全⾝カットの⼦たちは、ここで⼤まかにカットを⾏います。
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わんちゃんには、お尻のあたりに、肛⾨腺という分泌腺があります。
においがきついものなので、シャンプーの前に分泌腺を絞って、分泌物をキレイに洗い流します。
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シャンプーは、その⼦の⽪膚の状態に合わせて使い分けをしています。
何も⽪膚のトラブルがない⼦には、低刺激の天然ハーブシャンプーを使⽤しています。
⽪膚のトラブルがある子の場合は、脂の分泌が多い⼦には脂を取り除く効果があるシャンプーを、乾燥肌の⼦には、保湿がしっかりしたシャンプーを、というふうに、シャンプーを選んで使⽤しています。
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シャンプーが残っているだけでも、⽪膚のトラブルの原因に!
なので、シャンプーをしっかり洗い流します。
顔まわりもしっかり洗い流してあげます。
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しっかり⽔気をとり、タオルドライ。
この⼯程をしっかりしてあげることで、ドライヤーを使⽤する際、乾きが早くなります。
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ドライヤーの向きや⾵量を細かく変えながら、ブラシを使って、少しずつ乾かしていきます。
⾜の裏の細かいところまで、しっかり乾かしてあげます。
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先ほど⼤まかにカットした部分を、仕上げハサミを使って、細かく仕上げていきます。
⽑の流れやくせを整えながら、スムーズな流れを作り出します。
⾜の裏からの⽑の流れも整えます。
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ドライヤーでカットした⽑をキレイにとばします。
トリートメントをつけ、ブラッシングし、むだ⽑がないか、最終確認。
このときに、お⽿にリボンをしたり、⾸にチョーカーをつけたりして、仕上げをします。
トリミングって、⼈の美容院と違って、とてもたくさんの⼯程がありますよね。
そして、わんちゃんたちは、トリミングをする!という⼼構えがないだけに、動いたり、時に嫌がったりするのです。
それを上⼿にあやしながら、トリミングをするのが、トリマーさんたちなのです。
たくさん時間がかかるぶん、ワンちゃんもお疲れだと思います。
トリミングの⽇は、わんちゃんをゆっくり寝かしてあげてくださいね。